企業で新しく人材を採用する際に行われる面接。中でも、コンピテンシー面接というものをご存知でしょうか?ここでは、コンピテンシー面接の基本的な概要と、注目されている理由や従来の面接との違いについて解説していきます。
コンピテンシー面接とは?
まず「コンピテンシー」の意味ですが、思考・行動特性のことを指します。つまり、面接に来た人の思考・行動特性を理解し、自社で十分に活躍できるかどうかを判断する面接手法がコンピテンシー面接です。
現在自社で活躍している社員のコンピテンシーをもとに、応募者のコンピテンシーと突合して、自社に馴染み能力が発揮できるかを面接の際に見ていきます。
近年コンピテンシー面接が注目されている理由
ではなぜ近年コンピテンシー面接が注目されているのでしょうか?
その大きな理由として、「労働力人口が減少している」といった背景があるためです。
日本で社会問題となっている少子高齢化は加速する一方で、優秀な人材を確保することが難しくなっている市況にあります。そのため、採用する企業も慎重に人材を採用する必要があり、活躍できる人材かどうか見極めなければなりません。
採用時は企業の採用担当者である面接官が面接を行いますが、面接官に頼るのではなく、組織的に人材を見極め、採用の精度を高めていく必要があるのです。
コンピテンシー面接と従来の面接はどう違う?
コンピテンシー面接と従来行われていた面接の違いについて解説します。それぞれの違いについて理解しましょう。
従来の面接
評価の基準は、外見や印象、話す内容などから総合的に判断します。
質問内容は、応募者の考えや価値観を確認する質問を繰り出していきます。
また、従来の面接の手法では、面接官それぞれで受けた印象によって評価が変わってしまうこともあります。
面接のスタイルは、面接官の裁量に委ねられるケースが多いのが特徴です。
コンピテンシー面接
コンピテンシー面接での評価の基準は、過去の実績を重要視し、客観的に判断します。しっかりと成果を発揮できるか、実績ベースで見ていきます。
また、質問方法ですが、過去の実績について振り返ってもらうよう質問を投げかけます。
コンピテンシー面接では、客観的に内容を解釈するため、評価はぶれにくいといった特徴があります。
また面接を行う際は、しっかりとマニュアルを準備し、それに沿う形で質問、評価が行われます。
まとめ
ここまで、コンピテンシー面接について、基本的な概要や注目されている背景、従来の面接との相違点について解説をしてきました。昨今は労働力不足が叫ばれて久しく、人材採用を行う際は、慎重にならざるを得ません。コンピテンシー面接について理解し、適切に実行することで、自社にマッチした有能な人材の採用につながるといえるでしょう。